『積分公式で啓くベクトル解析と微分幾何学: ストークスの定理から変分公式まで』
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ISBN-13 9784320114753
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本書は、「積分公式」に焦点を当てることにより、ベクトル解析と微分幾何学を俯瞰する一冊である。 ベクトル解析において、グリーンの定理や(曲面に沿うベクトル場に対する)ストークスの定理、ガウスの発散定理を学ぶが、これらは微分幾何学において「多様体上の微分形式に対するストークスの定理」として包括的に論ずることができる。また、多様体論と位相幾何学を結びつけるド・ラームの定理は、多様体上のストークスの定理を用いて示され、さらに、曲面論におけるガウス・ボンネの定理もストークスの定理により導かれる。一方で、微分幾何学における偶数次元閉超曲面におけるガウス・ボンネの定理の証明には、モース理論を用いたまったく別の手法が用いられる。 本書ではこれらの事実をスムーズに学べ、さらに、体積汎関数の第1変分公式・第2変分公式とその完全証明も与えられており、「積分公式」を通して見えるベクトル解析と微分幾何学のつながりを案内する。 また、モース理論の完全証明や特性類の位相幾何学的定義(障害理論に基づいた定義)、および微分幾何学的定義(チャーン・ヴェイユ理論に基づいた定義)、さらには、ガウス・ボンネの定理が特性類の一つであるオイラー類の積分を用いた積分表示公式として与えられることも解説されており、微分幾何学と位相幾何学の密接なつながりも実感できる。 本書では各所で図を挿み、視覚的に理解できるよう工夫されている。
数学より
図が豊富
理科大に電子書籍あり
第1章 ベクトル解析におけるストークスの定理・変分公式 1.2 内積・外積・ユークリッド計量
1.3 ベクトル値関数の微分・偏微分
1.4 スカラー場・ベクトル場の線積分
1.5 勾配ベクトル場・回転・発散
1.7 ユークリッド空間内の曲線の曲率・フルネ枠
1.8 グリーンの定理
1.10 スカラー場・ベクトル場の超曲面に沿う面積分
1.11 ベクトル解析におけるストークスの定理
1.12 ガウスの発散定理
第2章 超曲面論における変分公式とガウス・ボンネの定理
2.1 超曲面上の接ベクトル場
2.2 超曲面上の k 次共変テンソル場・(1, k) 次テンソル場
2.3 第 2 基本形式・形作用素
2.4 平行移動・測地線
2.6 超曲面論における体積汎関数の第 1 変分公式・第 2 変分公式
2.7 曲面上の 1 次微分形式に対するストークスの定理
2.8 ガウス・ボンネの定理(局所版)
2.9 曲面論におけるガウス・ボンネの定理
第3章 微分幾何学におけるストークスの定理・ガウスの発散定理
3.3 接ベクトル
3.4 写像の微分
3.5 臨界点,およびその指数
3.9 多様体の向き
3.10 ストークスの定理(微分幾何学版)
3.12 ガウスの発散定理(微分幾何学版)
4.3 曲率テンソル場
4.4 実ベクトルバンドルの接続と曲率テンソル場
4.6 リーマン部分多様体論
4.7 体積汎関数の第 1 変分公式・第 2 変分公式
第 5 章 微分幾何学におけるガウス・ボンネの定理
第 6 章 特性類とガウス・ボンネの定理
6.2 リー群とリー代数の随伴表現
6.3 主バンドルの接続と曲率形式
6.5 連続バンドルの分類定理と特性類
参考文献
索引